うさぎ薬草 another garden

~ ハーバリストが語るココだけの話 ~

ハーブってどんなもの?

こんにちは。JAMHA認定ハーバルセラピストのmarrieです。
このブログを読んでくださっているある友人から、こんな質問を受けました。

「そもそも、ハーブって何なの?? 『○○科××目の植物を乾燥させたものの総称』とか、そういう定義があれば、先にそれを知りたいんだけど…。」

ごもっともです! なじみのない方には、そもそもハーブってどんなものなのかイメージがつかみにくいですよね。うちの母(65)なんて「ハーブ = 脱法ハーブ」くらいに思ってますし(笑)
というわけで、今日はまず「ハーブとは何ぞや」を明確にした上で、ハーブ購入時のポイントと、ハーブの保管方法についてお話しします。

 

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ハーブって一体どんなもの?

ハーブ = 薬草、香草

ハーブ(Herb)とは、「薬草」「香草」のこと。ラテン語で「草」を意味するヘルバ(Herba)を語源とします。太古より人々は、草花を料理や染め物、防虫などに用い、その薬理作用から薬としても重宝してきました。つまりハーブとは、「○○科の植物」ということではなく、「美容や健康など、人の生活に役立つ、香りある植物全般」を指します。
ハーブには、生のハーブを摘んでそのまま使うフレッシュハーブと、乾燥させたドライハーブがあります。フレッシュハーブはその名の通り、新鮮な香りを楽しめますが、ドライハーブよりも量がかさむのと、アクが出やすいのが難点です。

メディカルハーブとは

健康維持・疾病予防のため(治療のためではありません)や美容のためにハーブを活用する植物療法およびその植物そのものを、メディカルハーブと呼びます。メディカルハーブには、扱いやすく、成分が凝縮されていて抽出しやすいドライハーブが適しています。

医薬品のルーツである

あなたは病気やケガをした時、病院に行って薬をもらいますね。実はそこでもらう医薬品も、元はハーブから特定の成分を取り出し、合成して作られたものが多いのです。医薬品は単一成分で即効性があり、局所にズバッと効きますが、身体への負担が大きく、有害作用(副作用)の心配もあります。
一方、自然のハーブには様々な成分が少量ずつ含まれており、それらがお互いに相乗効果を発揮しながら、全身に作用し、心身のバランスを総合的に整えてくれます。効き目は穏やかですが、有害作用の可能性も低いとされています(全くないわけではありません)。ハーブによっては即効性のあるものもありますが、基本的には長く利用し続けて、少しずつ体質改善を期待するものです。しかし、いくら作用が穏やかであるとはいえ、医薬品の元となっているものですので、取り扱いには十分な注意が必要です。体調によっては禁忌なものもありますし、医薬品との相性もあります。通院されている方や薬を服用されている方は、利用前に必ず医師にご相談ください。また、お年寄りやお子さまには、様子を見ながら少量から始めるなどの配慮も必要です。

ハーブのチカラ

ハーブには様々な作用があります。人はこれらの作用を期待してハーブを利用しますが、もともとは植物が自分自身を守るために備えている力です。
・人の本来もっている自然治癒力を高める
・抗酸化作用 (細胞の老化を防ぐ作用)
・薬理作用(薬と同じような作用。鎮静作用、利尿作用、消化機能促進作用など)
・食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの補給  など。

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ハーブ購入時のポイント

必ず学名を確認する

どんなモノでもそうですが、テキトーに名付けてそれらしく売られている偽物は多いです。ハーブをご自分で購入するなら、「信頼のできるショップで、必ず学名を確認して購入する」が鉄則です。例えばラベンダーやミントなどシソ科の植物は突然変異しやすく、大変多くの種類が存在します。間違った種を選べば、期待する効能が得られないばかりか、健康被害をもたらすこともあります。このブログでも、『ハーブのプロフィール』のページには必ず学名を載せるようにしていますので、参考にしてください。
「信頼のできるショップ」で私がよく利用するのは、生活の木、グリーンフラスコ、enherb、サンタ・マリア・ノヴェッラ、自然の薬箱などです。

使用部位を確認する

使用部位によって味や作用が異なるハーブがあります。期待する作用を得るには、指定された部位を正しく使う必要があります。『ハーブのプロフィール』のページに使用部位も載せていますので、参考にしてください。

五感を使って品質を見極める

新鮮なもの、品質の良いものは、色や香りで見分けることができます。  
【例】
 ネトル…クロロフィルの緑色が濃いもの
 ウスベニアオイ…デルフィニジンの紫色が濃いもの
 ハイビスカス…ヒビスシンの赤色が濃いもの、クエン酸の酸味が強いもの
 ペパーミント…l-メントールの香りが強いもの

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ハーブの保存方法

「密閉、遮光、冷暗」が鉄則です。
空気にふれると劣化が進むので、ジップつきの保存袋やプラスチック容器、ガラス瓶など密閉できる入れ物で保存します。乾燥剤を入れておくとベターです。
空気に触れる面が少なくなるよう、出来るだけホールで保存し、使う直前に細かくします。
直射日光や、高温多湿を避け、涼しい場所で保存します。夏場は冷蔵庫の中が良いでしょう。

 

以上、「ハーブとは何ぞや」と、ハーブ購入時のポイント、保存方法をご紹介しましたが、具体的なイメージはつかめましたか?
このブログは、ティーのみならず色々な方法でハーブを活用し、植物の力を借りて健康な身体と心をゲットし、ついでにキレイになっちゃう方法を、あなたと考えていくブログです。