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~ ハーバリストが語るココだけの話 ~

アレルギー体質の改善に☆フラボノイドたっぷりの浄化ハーブ ネトル

こんにちは。JAMHA認定ハーバルセラピストのmarrieです。
まだまだ雪の日もありますが、少しずつ日も長くなってきて、春の予感がしますね♪
本格的な春の訪れの前に、今日は、ドイツやイギリスなどで春季療法で用いられるハーブ、ネトルをご紹介します。

 

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ハーブ・プロフィール(ネトル)

学名 Urtica dioica

和名 セイヨウイラクサ

科名 イラクサ

使用部位 葉部

主要成分 フラボノイド(クエルセチン)、フラボノイド配糖体(ルチン)、クロロフィル、ビタミンC、葉酸、ミネラル(ケイ素、カルシウム、カリウム、鉄)

作用 利尿、浄血*1、造血

適応 花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患、痛風、リウマチ、肌荒れ

 


棘草(イラクサ)の名の通り、葉や茎に産毛のような無数の棘があります。さらりと触れただけで赤く腫れたり、ヒリヒリとした激しい痛みがしばらく続くことも。
アンデルセン童話『白鳥の王子』をご存知でしょうか。ある国のお姫さまが、悪い魔女に魔法をかけられ白鳥の姿に変えられてしまった11人の兄を救うため、イラクサ素手で摘み、布に織り上げて11枚のシャツを作りあげるお話です。お姫さまがイラクサの棘でボロボロに傷つき、血を流しながらも、兄たちにかけられた魔法を解くためにせっせとシャツを作り続ける描写があります。(もちろんラストは、兄たちは王子の姿に戻り、お姫さまは王様と結婚してハッピーエンドですよ♡)子供のころに読んだ童話に出てきたこの植物こそが、今日ご紹介するネトルなのです。

フラボノイド、ビタミン、ミネラルを豊富に含む「浄化」ハーブ

利尿作用、浄血作用に優れていることから、浄化のハーブと呼ばれ、古くから春季療法で親しまれています。春季療法とは、ドイツをはじめとするヨーロッパでおこなわれている民間療法で、春先(1~2月頃)からネトル、エルダーフラワー、ダンディライオンなどのハーブティーを積極的に飲み、花粉症などのアレルギー予防や冬の間に体の中にたまった毒素や老廃物を除去しようというものです。鼻水・鼻づまりなどの一時的なカタル症状を鎮めるというよりは、長期的な体質改善目的で用います。高いデトックス効果から、ニキビや吹き出物が出来やすい方の体質改善も期待できます。

クエルセチンとルチンが毛細血管を保護し、アレルギー体質の改善に役立ちます。
鉄と、鉄の吸収を助けるビタミンCを豊富に含んでいるので、貧血予防にも。ビタミンCの爆弾・ローズヒップブレンドすると、さらに効果が高まります。
また、ケイ素がカルシウムのコラーゲン沈着を助け、丈夫な骨を作ります。このように、それぞれの成分がお互いに相乗効果を発揮するのも、単一成分である医薬品とハーブとの大きな違いです。
葉酸ビタミンM)も含んでいるので、妊婦さんにも良いですね。

活用法・内用

ハーブティー、内用チンキで。緑茶のような、優しい干し草の香りです。

活用法・外用

浸出油、軟膏、ローションなど。肌荒れやニキビ予防に。

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購入する際は、クロロフィルの緑色が濃いもの(=新鮮なもの)を選びます。

春のブレンドに欠かせないネトル。是非積極的に取りいれて、体質改善をめざしましょう。


以上、春季療法で体内浄化☆春先に欠かせないハーブ、ネトルのご紹介でした。

*1:血液をきれいにする作用